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    エピローグ第27話:最終回『THREE BILLBOARDS OUTSIDE EBBING, MISSOURI(スリー・ビルボード)』徹底解剖

    • 2019.03.01 Friday
    • 21:12

     

     

     

     

     

     

    クソッ…ハア…ハア…

     

     

    それでは…

     

    「Cメロの歌詞」と「ウィロビーの置き手紙」の関係について話そう…

     

     

    第3のサビ「あなたのキスを忘れましょう」について語った前回を未読の人は、まずコチラからどうぞ…

     

     

     

     

     

    ウィロビーは自殺する前に、妻アンへ宛てて手紙を「二通」書いた。

     

    「一通目の手紙」は鏡台の引き出しに隠されていて、これは以前に書かれたもの。

     

    書かれていた内容は「私たちに関する自分の記憶をつづったもの」で「果てしない愛情・無償の愛」について記されていたと、目の付きやすいテーブルの上に置かれていた「二通目の手紙」の冒頭で語られる。

     

    そして「二通目」の内容は「こんにち語るべき重要なこと」が書かれているというんだ。

     

    こんな風にね…

     

    My daring Anne,

     

    There's a longer letter in the dresser drawer I've been writing for the last week or so.

    That one covers us, and my memories of us and how much I've always loved you.

    This one just covers tonight, and, more importantly today.

     

     

    これって…

     

    以前に書かれた「一通目」が『ルカによる福音書』で…

     

    映画で朗読される「二通目」が『使徒行伝(使徒言行録)』のことじゃないの…?


     

    その通り。

     

    ウィロビーから妻アンへの手紙は「この映画が『使徒行伝』のパロディになっていること」の種明かしにもなっている。

     

    さっき引用した手紙の冒頭部分は『使徒行伝』の冒頭部分のパロディになっているんだね。

     

    1:1 テオピロよ、わたしは先に第一巻(『ルカによる福音書』)を著わして、イエスが行い、また教えはじめてから、

    1:2 お選びになった使徒たちに、聖霊によって命じたのち、天に上げられた日までのことを、ことごとくしるした。

     

     

    ホンマかいな…

     

     

    本当だよ。

     

    そして脚本を書いたマーティン・マクドナーは、それを「不謹慎だ」と捉える人がいることも十分理解していた。

     

    だからジョークを言った後で、わざわざ「the act」という言葉を持ち出し、ちゃんとエクスキューズを入れているんだ。

     

    『使徒行伝』は英語で『The Acts』だからね…

     

    Tonight I have gone out to the horses to end it.

    I cannot say sorry for the act itself, although I know that for a short time you will be angry to me or even hate for me for it.

    Please don't.

     

     

    「今夜、俺は馬小屋で命を絶つ。『使徒行伝』それ自体をネタにしたことについては謝りようがない。おそらく君は腹を立てるだろうし、そのことで俺を嫌うかもしれないが、それはやめてくれ。」

     

     

    チェーホフも『The Shooting Party(狩場の悲劇)』の冒頭で同じようなエクスキューズを入れとったな…

     

    作品内に頻出する聖書のパロディや不謹慎ジョークに対して…

     

    わたしは自分自身の快適な生活に注意を払うには、あまりにも無精だったので、故人のみならず、生者でさえ、かりにそれが当人の希望なら、わたしの部屋の壁にかかってくれていて一向苦にならなかった*。

     

    *註 こういう表現に対して、読者に謝らなければならない。不幸なカムイシェフ(手記を書いた予審判事のこと)の小説には、この種の表現がふんだんにある。わたしがそれらを削除しなかったのは、彼の小説の全文を印刷することが、作者の性格をはっきりとさせる上に必要であると考えたからに、ほかならない。――A・Ч(アントン・チェーホフ)

    中央公論社版(訳:原卓也)より

     

     

    マーティン・マクドナーは、そこもきちんと踏襲したんだね。

     

     

    ハア…ハア…ハア…

     

     

    そしてこんなふうに手紙は続く。

     

    ここはどんなジョークになっているのか、わかるかな?

     

    This is not a case of I came in this world alone, and I'm going out of it alone or anything dumb like that.

    I did not come in this world alone, my mom was there.

    And I'm not going out of it alone, cos you are there, drunk on the couch, making Oscar Wilde cock jokes.

     

     

    「この世界に孤独な存在として来たのではない。そこにはママがいた。そしてこの世界から孤独な存在として去るのではない。そこには君がいた」

     

    ママは「聖母マリア」ってすぐにわかるけど、この世を去る時にいた「you(君)」は誰のことだろう?

     

     

    ポイントは「or anything dumb like that(馬鹿げた話みたいだが)」だ。

     

    特に意味の無い「要らないフレーズ」をわざわざ入れたことには意味がある。

     

    この「dumb(ダム:馬鹿・間抜け)」という言葉は、手紙の中でもう一度登場するんだけど…

     

    「dove(ダブ:鳩)」「lamb(ラム:子羊)」 の意味がかけられているんだよね…

     

     

    へ?

     

     

    わかったわ…

     

    「you」とは「肉体としてのイエス」のことね…

     

    つまり、こうゆうこと…

     

    This is not a case of I came in this world alone, and I'm going out of it alone or anything dumb like that.

    I did not come in this world alone, my mom was there.

    And I'm not going out of it alone, cos you are there, drunk on the couch, making Oscar Wilde cock jokes.

     

    この世界に孤独な存在として現れ、孤独な存在として去るのではない。ハト(聖霊)としてやって来て、屠られた小羊(贖い)として去って行くのだ。

    私はこの世界に孤独な存在として来たのではない。そこには母マリアがいた。

    そして孤独な存在として去って行くのではない。そこ(十字架)には君イエスがいた…

     

     

    『受胎告知』のハトと、贖い(あがない)の小羊か…

     

    『受胎告知』フラ・アンジェリコ

     

    『イサクの燔祭』ローラン・ド・ラ・イール

     

     

    せやけど「you」はカウチソファに座って酒を飲んで、オスカー・ワイルドの下ネタを言うんやで…

     

    cos you are there, drunk on the couch, making Oscar Wilde cock jokes.

     

    イエスはそんなことしとらんやろ…

     

    つうか、イエスの時代にオスカー・ワイルドはおらへん。

     

     

    そんなことはないんだな。

     

    イエスは「カウチ(肘掛けのない長椅子)」に座って葡萄酒を飲み、「OSCAR WILDE COCK」のジョークを言った…

     

     

    ハァ!?

     

     

    マ、マサカ…ソコマデ…

     

     

    これは「最後の晩餐」での出来事を言ってるんだ。

     

    「OSCAR WILDE COCK(オスカー・ワイルドの男性器)」は、アナグラムになっている。

     

    「OSCAR WILDE」の文字を並べ替えると…

     

    「COWARD LIES COCK(臆病者・複数の嘘・雄鶏)」という言葉になるんだよ…

     

     

    ええーーーー!?

     

     

    『ルカによる福音書』第22章34節…

     

    最後の晩餐でイエスが、筆頭弟子であるペトロに言ったセリフね…

     

    22:34 するとイエスが言われた、「ペテロよ、あなたに言っておく。きょう、鶏が鳴くまでに、あなたは三度わたしを知らないと言うだろう」

     

    そしてペトロはそれを「悪い冗談」だと受け取った…

     

     

    そういうことだ。

     

     

     

    バ、バカな…

     

    ゼェ…ゼェ…ゼェ…

     

     

    そして手紙は「このままボロボロになって君に苦痛を与えるより、よい思い出のうちに死を迎えたい」ということが語られ、再び「dumb」を使ったジョークが登場する…

     

    Your final memories of me will be us at the riverside, and that dumb fishing game which I think they cheated at,

     

     

    dumb fishing game(バカげた釣遊び)?

     

     

    これも『ルカによる福音書』ね…

     

    ガリラヤ湖での漁のシーンよ…

     

    イエスは「獲れないはずの魚が大量に獲れる」という奇跡を起こし、疑い深く臆病者だったペトロに「あなたは人間をとる漁師になる」と告げた…

     

    つまり「あなたのような弱い人間こそが、迷える子羊に手を差し伸べられる存在になり得る」と…

     

    5:4 話がすむと、シモンに「沖へこぎ出し、網をおろして漁をしてみなさい」と言われた。

    5:5 シモンは答えて言った、「先生、わたしたちは夜通し働きましたが、何も取れませんでした。しかし、お言葉ですから、網をおろしてみましょう」

    5:6 そしてそのとおりにしたところ、おびただしい魚の群れがはいって、網が破れそうになった。

    5:7 そこで、もう一そうの舟にいた仲間に、加勢に来るよう合図をしたので、彼らがきて魚を両方の舟いっぱいに入れた。そのために、舟が沈みそうになった。

    5:8 これを見てシモン・ペテロは、イエスのひざもとにひれ伏して言った、「主よ、わたしから離れてください。わたしは罪深い者です」

    5:9 彼も一緒にいた者たちもみな、取れた魚がおびただしいのに驚いたからである。

    5:10 シモンの仲間であったゼベダイの子ヤコブとヨハネも、同様であった。すると、イエスがシモンに言われた、「恐れることはない。今からあなたは人間をとる漁師になるのだ」

    5:11 そこで彼らは舟を陸に引き上げ、いっさいを捨ててイエスに従った。

     

     

    最後の「which I think they cheated at,(あれはどう考えてもズルやろ)」が、さっき「怒らんといてや」とエクスキューズした不謹慎ジョークにあたる部分やな…

     

     

    ((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル

     

     

    不謹慎ジョークの後は「死の間際にイエスが考えていたこと」について語られる…

     

    and me inside of you, and you top on me, and a barely fleeting thought of the darkness yet to come.

     

     

    「三位一体(父と子と聖霊)」のことだね…

     

     

    そしてウィロビーの置き手紙は、こんなふうに締めくくられるんだ…

     

    and maybe I'll see you again if there's another place.

    And if there ain't, well, it's been Heaven knowing you.

     

     

    「I(聖霊)」が、石の墓穴に葬られた「you(肉体)」と再会するっちゅうことやな…

     

    いわゆる「イエスの復活」のことや…

     

     

    つまりウィロビーは…

     

    「死んだ後も霊体となって存在すること」を踏まえた上で、この手紙を書いているということになるわね…

     

    まさか、この手紙は「妻アン」へ向けられたものではなく…

     

    アンの中に入っている「霊体アンジェラ」に向けて書かれたんじゃ…

     

     

    僕はそう思ってる。

     

    そしてここでウィロビーの妻が「Anne」という名前であることが大きな意味を持ってくるんだ。

     

     

    アンジェラだからアンとか?

     

     

    そんな単純な話ではない。

     

    「アン(Anne)」とは『ルカによる福音書』第2章に登場する「未亡人になった女預言者アンナ(Anna)」から取られた名前なんだよ。

     

    アンもアンナも、元の形はヘブライ語の「カンナハ(Channah)」だからね…


     

    未亡人になった女預言者アンナ!?

     

     

    アンナは若い頃に結婚していたんだけど、それは「7年間」という短いものだった。

     

    なぜなら、年の離れた夫が急死してしまったから…

     

     

    ウィロビー夫妻そっくりじゃんか…

     

    推定30歳くらいのアンの年齢と、推定4〜6歳前後の娘二人の年頃を考えると、たぶん結婚期間も同じくらい…

     

     

     

    そういえば、この時のアン…頬杖してテーブルに片肘をつきながら食事してるわ…

     

    幼い娘たちもウィロビーも、きちんとした姿勢で食べてるのに

     

    この違和感ありまくりの行儀の悪さは…

     

     

    アンジェラだ!

     

     

     

    ウグググググ…

     

     

    『ルカによる福音書』によると、アンナは預言者として評判だった…

     

    生まれたばかりの赤子イエスのことを、一番最初に民衆に向かって「この方は救世主だ」と宣伝したのは、この女預言者アンナなんだ…

     

    ちなみに「預言者」というのは、体内に聖霊が入ってきて、様々な言葉を述べ伝える存在…

     

    つまり「憑依される者・媒体となる者」だ…

     

     

    うひゃあ…

     

     

    もしかして…

     

    あの最後の夜、ウィロビーが娘たちに「ママはシャルドネで片頭痛になった」と言ったのは…

     

    Chardonnay(シャルドネ)」と「Channah(カンナハ)」の語呂合わせじゃ…


     

    間違いないね。

     

    だって幼い娘たちには「シャルドネ」なんて言ってもわからないだろうから…

     

    わざわざそんな単語を持ち出す理由は、語呂合わせ以外に考えられない…

     

    マーティン・マクドナーという人は、駄洒落やアナグラム、語呂合わせなど、本当に言葉遊びが大好きなようだ…

     

     

    ゲホッ…ゲホッ…ゲホッ…

     

     

    だいじょぶ?

     

    まだシャルドネが残ってるんじゃない?

     

     

    う、うるさい!余計なお世話だ!

     

    ハア…ハア…ハア…

     

     

    どう見ても大丈夫そうには見えへんけどな…

     

     

    せやけど『あなたのキスを数えましょう』は、どうなったんや?

     

    聖書ネタにすっかり隠れてもうたやんけ…

     

     

    『あなたのキスを数えましょう』は、ウィロビーの置手紙の「構成」として再現されたんだよ…

     

    「手紙の前半部分」が「第3のサビ」で…

     

    「手紙の後半部分」が「Cメロ」の歌詞をもとにして構成されているんだよね…

     

    ということで、もう一度「第3のサビ」から再生してくれたまえ…

     

     

    ブ〜ラジャー!

     

     

     

    ウグァァァァ…

     

    ゼェ…ゼェ…ゼェ…

     

     

    歌詞は、こうね…

     

    あなたのキスを忘れましょう

    嫌いになって、楽になって

    夜を静かに眠りたい

    I'm alone and you were mine...

     

    Do the night and days

    cure my feel of pain?

    Please spmebody, say

    All of my heart is almost cryin'

    In your eyes, in your sight,

    was it certainly my place?

    Tell me please

    the reason of your love for me...

    Can I cry now? 

     

     

    置手紙では、まず最初に「どれだけ愛していたか」が語られる。

     

    これは「あなたのキスを忘れましょう」の部分にあたるよね。

     

    この歌詞は「忘れたくても忘れられないほど愛している」という意味だから…

     

     

     

    「今夜、馬小屋で自殺する」が「夜を静かに眠りたい」か…

     

    そして、わざわざ「嫌いになるだろう」なんて書いたのも「嫌いになって楽になって」を再現したかったからなんだ…

     

     

    置手紙でも歌詞でも、結局「嫌い」にはなれへんとこは一緒や…

     

     

    その後やたらと「alone」が意味深に繰り返され「だけど君がいた」とまとめられたのは、「第3のサビ」の最終フレーズ「I'm alone and you were mine」を再現したかったからだよね…

     

    そして次に「Cメロ」の冒頭フレーズ「Do the night and days, cure my feel of pain?」が再現される。

     

    まず「カウチで酒を飲みオスカー・ワイルドのジョークを言う(最後の晩餐)」で「夜」が…

     

    そして「facing a bullet down(自ら死という道を選ぶ)」ことで「昼」が…

     

     

     

    歌詞の「この痛みや苦しみは癒えるの?(決して癒えない)」が、置手紙でもちゃんと再現されてるわ…

     

    癒えるどころか、もっと苦しくなるだろうって…

     

     

    そしてウィロビーは、胸の内にある切実な想い(all of my heart)を訴え続ける(crying)…

     

    わざわざ「in you eyes」というフレーズを使って…

     

     

     

    「君にとって最後の思い出となる景色は、あの湖畔がいい」って「In your sight」の再現だったのか。

     

     

    その直後に突然「君の中に俺がいて、俺の上に君がいる」と「場所」の話になるのは…

     

    「Was it certainly my place ?」を再現するためだ…

     

     

    そしてウィロビーは、こう綴る…

     

    「俺はいつも君のことを愛していた。だからまた、どこか別のところで君に会えるだろう。たとえそうでないとしても、神様は君のことを見捨てていないはずだ」と…

     

    つまりウィロビーは…

     

    どんな理由や仕組みかわからないけど、《神の思し召し》によってアンジェラが「愛する人のそばにいる」という望みを叶えられている、ということを言いたかったわけだ…

     

    これは「Tell me please the reason of your love for me」の再現だね…

     

     

    最後の「Can I cry now?(いま泣いてもええ?)」が無いやんけ。

     

     

    あの心の叫びは、自殺シーンで再現された。

     

    ウィロビーは頭に「袋」を被って拳銃自殺をしたよね?

     

     

     

    グロい光景を家族に見せたくなかったからやろ?

     

     

    それもあるんだろうけど、僕は別の理由があったと思うんだ…

     

     

    別の理由?

     

     

    本当の理由は「涙の跡」を見られたくなかったからだと思う…

     

    ウィロビーは袋を被った後に、涙を流していたんだよ…

     

    これまで絶対に人前では見せないよう隠し続けていた「アンジェラへの想い」が溢れてきて…

     

     

    たしかに「Can I cry now?」だ…

     

    だから駆けつけた警官が袋を取って無言になる意味深なシーンがあったんだな…

     

     

    あァ!…

     

    (嗚咽しながら床に崩れ落ちる)

     

     

    だいじょぶ?花笠君…

     

     

    ウアァァァァァ…

     

    (雄叫びをあげながら床に崩れ落ちる)

     

     

    こっちもダメそうや…

     

     

    マーティン…

     

     

    見事だったよ…

     

    私の完敗だ…ミスターおかえもん…

     

    噂通りの…いや、噂以上の深読みだった…

     

     

    ど、どうも…マーティン…

     

     

    だけど泣く子も黙る「MM7(ダブル・エム・セブン)」がマーティンだったとはね…

     

    コードネームが「マーティン・Mさん」の略だってことはわかったけど、最後の7は何なんだろう?

     

     

    マクドが好きやったさかい「マーティン・マクドセブン」やろ。

     

     

    まさか…

     

    「7」は「なな」と読むんじゃ…

     

     

    へ?

     

     

    さすがだミス・ハナガサ…

     

    まさかあの時の歌声が君だったとは、夢にも思わなかったな…

     

    私は、君に救われ、そして君に打ちのめされたというわけか…

     

    皮肉なものだ…

     

     

    ・・・・・

     

     

    おかえもん君…君は実に優秀な教え子を持ったな…

     

    いや、持ったのではない…君が育てたのか…

     

    君とはいずれ…もっと大きな舞台で戦ってみたい…

     

    たっぷりと予算のかかったド派手な大舞台で…

     

     

    僕もそんな日が来ることを願ってます、マーティン…

     

     

    007映画とちゃうんやで…そんな日は永遠に訪れへんやろ…

     

     

    では…私はこのへんでお暇させてもらう…

     

    スキヤキの後片付けは、君たちに任せるとしよう…

     

    料理に限らず、後始末が苦手なもので…

     

    すまんな…

     

     

    いいんです…気にしないで…

     

    あなたはゲストで、僕らはホストなんですから…

     

     

    しかし、惜しい…

     

    君ほどの男が、なぜこんなところでくすぶっているのだ…

     

    君なら世界中のどんな機密情報でも深読みして盗めるというのに…

     

    いくらでも稼げるぞ…

     

     

    僕は国家とか民族とか、くだらないスポンサーのために、深読みしたくはないんです。

     

     

    な、なんだと…?

     

     

    カッコいいとは、こういうことさ!

     

     

    47歳という年でまだそんなキレイゴトを言えるとは…

     

    だがそれが君の本心のようだな…

     

     

    そうよ!教官はそういう人なの!

     

    不器用だけど…真っすぐで…

     

    私たちみたいに深読みで何かを盗むような人じゃないのよ!

     

     

    それはどうかな…?

     

    おかえもん君は、とんでもないものを盗んだじゃないか…

     

     

    え?

     

     

    ミス・ハナガサ…

     

    君の心を…

     

     

    はい?

     

     

    では、さらばだ諸君!

     

    へいカール!カーーーーール!

     

     

    長嶋茂雄か。

     

     

     

     

    ワン!

     

     

     

    うわ!?なんだこの黒犬!?

     

    どっから入って来たんだよ!?

     

     

     

    坊やたち、俺のように薄汚れちゃいけないぞ…

     

    困ったことがあったらいつでも言うんだ…

     

    オジサンは地球の裏側からだってすぐ飛んで来てやるからな…

     

    それでは達者でな!

     

    サイナラー…サイナラー…

     

     

     

     

     

     

     

    行ってしまった…

     

     

    なんて気色悪いオッサンだろう…

     

     

    あいつ…ホンマにまた来そうやな…

     

    せやけど花笠君…

     

    お前あいつをずっと昔から知っとったんやろ?

     

    気になる発言がいくつかあったような気がするんやけど、あいつとなんかあったんか?

     

     

    あるわけ…ないでしょ…

     

     

    そういえば、マーティンは「おかえもんが心を盗んだ」とか言ってたけど…

     

    何のことだったんだろう?

     

     

     

    ガタガタ…ガタガタ…

     

     

    え!?なんでここで《深詠み》!?

     

     

    ガタガタガタガタガタガタガタガタ…

     

     

     

     

    ピタッ

     

     

     

    また意味深な歌を!

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

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