エピローグ1「WILL」 『THREE BILLBOARDS OUTSIDE EBBING, MISSOURI(スリー・ビルボード)』徹底解説

  • 2019.01.13 Sunday
  • 08:13

 

 

 

 

 

ヒュ〜〜〜〜〜〜

 

 

 

ああ、待ってくれよ…

 

いったいどこまで行くというんだい…

 

ちなみに前回を読んでない人はコチラをどうぞ…

 

 

 

 

ヒュ〜〜〜〜〜〜

 

 

 

ハァ…ハァ…

 

しかし急に森がひらけたと思ったら、あたりいちめんが蓮の池じゃないか…

 

こんな真冬なのに桃色の花を咲かせている…

 

しかも何という巨大な蓮の花なんだ…

 

ひとつひとつが、まるでコンビナートのガスタンク並みの大きさ…

 

いったいここはどこ…?

 

 

ん?

 

なんだろう、この美しい音色は…

 

 

 

うわあ!眩しい!

 

なんだこの光は!!!!

 

 

 

よく来ましたね、おかえもんとやら…

 

待っていましたよ…

 

 

 

きょ、巨大な蓮の花の上に、きょ、巨人サイズのお釈迦様が!

 

しかも、なんという気高い美しさ…

 

も、もしや…あなたは…

 

かの大女優、高峰三枝子様では!?

 

 

 

違います ( 微笑 )。

 

 

 

で、では…どなたなのですか?

 

 

 

それは言えません ( 困 )。

 

 

 

ん?隣にいるのは、さっきの白い犬!?

 

僕をここまで導いた犬は、お釈迦様のペットだったんですか!?

 

 

 

黙れ小僧!

 

ペットと呼ぶな!パートナーだ!

 

 

 

ヒィィ…すみません!

 

 

 

わかればいい。

 

 

 

だけど…

 

なぜ僕はここへ…?

 

 

 

それはあなたが一番わかっているはずです。

 

あなたが強く求めたのですよ。

 

 

 

僕が?

 

僕はただ、少し西へ旅にでも出ようかと…

 

 

 

なぜ、旅に出ようと思ったのですか?

 

 

 

それは…

 

何だか…疲れちゃったんです…

 

ここ一週間、いろんなことがあり過ぎて…

 

何でも知ってるお釈迦様だからもちろん御存じかと思いますが、今年の正月三が日まで、僕は全くの無名ブロガーでした…

 

一日平均100アクセスくらいでしたから、かなりの無名っぷりです…

 

それが突然、TwitterでインフルエンサーにRTされて、あれよあれよと桁が3つも跳ね上がったんですよ…

 

 

 

まさにシンデレラストーリーですね。

 

お金を払ってでもそうなりたいと願う人は大勢いると聞きます。

 

 

 

だけどその分、批判も多くて…

 

いえ、批判ならまだいいのですが、言い掛かりや誹謗中傷に近いものまで…

 

これまで僕のブログは誰にも相手にされていなかったので、ずいぶんとノンキにやって来れました…

 

だけどPC画面の向こうに、いつも数万人単位の目があると思うと、なんだか急に怖くなってきたんです…

 

そして、そのことばかりが頭を離れなくなってしまって…

 

僕は自分がやっていることの意味がわからなくなってきました…

 

こんな辛い思いまでして「おかえもん」を演じることに、何の意味があるんだろうと…

 

僕はこんな運命を望んでいなかったのに、なぜこんなことになったんだろうと呪いもしました…

 

なんだか全てが虚しくなってしまいそうで…

 

 

 

黙れ小僧!

 

人生わかったような口を利くな!

 

 

 

ヒィィ…すみません…

 

 

 

あまりむつかしく考えなくてもいいんじゃないでしょうか?

 

それに、あなたは批判されても当然なのですから…

 

 

 

え?

 

 

 

あなたは『スリー・ビルボード』徹底解説で「手」を抜きましたね?

 

なぜ最終回後篇で最後に大事な部分を端折ったのですか?

 

 

 

 

あ、あれは…文字制限の3万字で…

 

 

 

最終回を前中後篇に分けるという「手」もありましたよね。

 

なぜそうしなかったのですか?

 

 

 

あの時はまだ書いてても反響が全然なくて…

 

だからもういい加減終わらせて、次の『GATTACA(ガタカ)』へ行きたかったんです…

 

 

 

それでは「徹底解説」が聞いて呆れますね ( 微笑 )。

 

あなたはチェーホフの小説『The Shooting Party(猟場の悲劇)』が『スリービルボード』を読み解く重要な鍵だと書きました。

 

その小説は、ちゃんと読みましたか?

 

 

 

い、いえ…

 

ストーリーの類似性を確認するために流し読みした程度です…

 

あいにく英書でしたし、じっくり読む時間も労力もなくて…

 

 

 

それではいけませんね。

 

せっかく世界で初めて『スリー・ビルボード』という映画の核心に近付けたというのに…

 

あなたはアンジェラ殺害事件の真相に、「手」がかかるところまで来ていたのですよ…

 

 

 

し、真相に手がかかるところまで?

 

やっぱり僕はまだ何か見落としていたんですか!?

 

 

 

とてつもなく重要なものを、な…

 

 

 

お、教えてください!

 

それはいったい何なんですか!?

 

 

 

そんな目では決して見えないでしょう…

 

目を見開きなさい。

 

そして、しっかりと前を向くのです。

 

 

 

喝!

 

 

 

ああっ!

 

 

 

やればできる ( 笑 )。

 

 

 

やればできる ( 笑 )。

 

 

 

だけど目を見開いたところで何かが変わるようには思えません…

 

今さら何か新しいものが見えるわけでもなく…

 

 

 

( 笑 )。

 

 

 

( 笑 )。

 

 

 

なぜ、ただ笑っているだけなのですか…?

 

その意味を教えてください!

 

いったい僕は何を見落としていたのでしょうか!?

 

 

 

まだ気付きませんか?

 

( 笑 ) ですよ。

 

 

 

笑?

 

 

 

さっきから馬鹿の一つ覚えのように「オウム返し」ばかりしおって。

 

映画のラストシーンで流れる主題歌『Buckskin Stallion Blues』のサビでも繰り返されるだろう?

 

 

Tell me what their laughter means

笑みが何を意味するか教えて

 

 

これがこの映画のすべてを物語る。

 

 

 

 

「笑」が、この映画のすべて…?

 

 

 

そうです。そしてよく考えるのです。

 

あなたは映画の中で重要なことをいくつか見落としています。

 

「徹底解説」と言いながら、なぜかスルーしているものがありますよね?

 

何らかの意味があるとしか思えないようなアイテムや描写を…

 

 

 

確かに、ちょっとよくわからないものがいくつかありました…

 

たとえば…

 

ペネロープが手のひらを広げる不思議なポーズとか…

 

 

ディクソンとミルドレッドが同じ日に手首を軽く捻挫して、それをアバクロンビー署長に心配されたり…

 

 

あと…

 

ディクソンが虫メガネでずっと観察してた、なんだかよくわからない人形とか…

 

 

ピクニックをした水辺になぜか残されていた、服を着たクマの人形とか…

 

 

そしてウィロビー夫妻の最後の会話の場面でも…

 

なぜ気持ち悪くて寝込んでいた妻アンが「ゲロの臭い」を消すためにデオドラントをしたのか…

 

普通なら余計気持ち悪くなりそうなのに…

 

そしてなぜウィロビーはキスしたあとに「ズルをしたな」と笑ったのか…

 

というか、映画の中でキスがあの時しか出て来ないのも不自然な感じがしました…

 

何度もウィロビー夫妻は揃って登場するのに、キスしたのはあの時だけなんですよ…

 

 

今あらためて思い直せば、あの夫婦の会話はすべてが違和感だらけでした…

 

なぜ妻アンは「ファッキン」を連発してまで「馬を撃ち殺してやりたい!」などと言ったのでしょう…?

 

そしてなぜ「ミスター・ウィロビー、あなたのコックは最高よ」なんて卑猥な言葉を…

 

しかもウィロビーが「それはシェイクスピアの芝居のセリフか?」と尋ね、「オスカー・ワイルドよ、おバカさん」なんて答える無意味なやり取りをしたのでしょう…?

 

あんなセリフはシェイクスピアにもオスカー・ワイルドにも無いのに…

 

 

あと妻のアンがこの時だけウィロビーのことを「お父さん」と意味有り気に呼ぶこともな。

 

 

 

ああ、それも違和感がありましたね…

 

そして妻アンが最後に笑顔でする「目隠し」も…

 

 

ウィロビー夫妻による最後の会話は…

 

何から何まで違和感だらけのシーンでした…

 

そしてウィロビーが自殺する直前に「オスカー・ワイルドか」と呟いて笑みを浮かべるのも…

 

 

 

 

なぜスルーした?

 

「目に映るすべてのものはメッセージ」はお前の座右の銘だろうに…

 

 

 

やっぱり僕が違和感を感じたところには…

 

何か深い意味が隠されているのか…

 

 

 

すべては ( 笑 ) の中にあります。

 

Tell me what their laughter means

 

( 笑 ) の意味をよく考えるのです。

 

それが『スリー・ビルボード』という物語の、すべての謎を紐解く鍵なのですよ。

 

 

 

すべての謎を紐解く鍵…?

 

 

 

さあ、もといたところへ帰るのです。

 

あなたを待っている人たちが大勢います。

 

 

 

でも、ここからどうやって帰れば…

 

来た道もわからないというのに…

 

 

 

「 WILL 」の背に乗って行くがよい。

 

 

 

WILL?何ですかそれ?

 

 

 

WILLとは、わしのことだ。

 

やわらかく言えば「い・し」だな。

 

 

 

い…、し…?

 

ああ、意思とか意志のことですね。

 

 

 

いいから乗れ。

 

一気に下界まで降りるから、しっかりと掴まっていろ。

 

振り落とされんようにな…

 

 

いいか?では行くぞ!

 

 

 

さようなら、お釈迦様!

 

本当にありがとうございました!

 

おちこんだりもしたけど、僕は…

 

 

げんきです!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ピンポーン。

 

忘れものを、届けに来ました。

 

 

 

うわーーーー!

 

なんだよ、この犬!?

 

白戸家のお父さんか!?

 

 

 

ただいま、みんな…

 

心配かけたね。

 

 

お、おかえもん!

 

なんかスッキリした顔になってる!

 

 

教官…今までどこに?

 

 

 

いや、散歩してたらちょっと迷子になっちゃって…

 

ここにいるWILLに送り届けてもらったんだ…

 

あれ?

 

WILLは?

 

 

 

ああ!もうあんな空高くに!

 

 

 

 

ピュ〜〜〜〜〜〜〜

 

 

はい!

 

 

 

ねえねえ、おかえもん…

 

あの犬、何者?

 

 

さあね…

 

彼らが何者かなんて、どうでもいいことだ…

 

 

彼ら?

 

せやけど、いったいどこに行ってたんや?

 

やっぱり宇佐神宮か?

 

 

さあね ( 笑 )。

 

あれが何処かなんて、僕にとってはどうでもいい…

 

だって僕にはもっと考えなければならないことがあるんだからね…

 

ちょっと半日ほど部屋に籠らせてもらうよ。

 

集中して調べ物をしたいんだ。絶対に邪魔をしないでくれ。

 

 

急にどうしたんですか、教官?

 

何か気になることでも?

 

 

うん…

 

こんなこと言うと驚くかもしれないけど…

 

僕は大きな勘違いをしていたかもしれないんだ…

 

 

大きな勘違い…ですか?

 

 

ウィロビー署長は…

 

アンジェラをレイプしていないような気がする…

 

 

ええ〜〜〜!?

 

じゃあウィロビーは犯人じゃなかったの!?

 

何だったんだよ、今までの解説は!

 

あれだけ偉そうに解説しといて…

 

もう恥ずかしくて街を歩けないじゃんか!

 

 

いや、間違いなく彼が犯人だよ…

 

アンジェラ殺しのね…

 

 

ハァ!?

 

わけわかめ!

 

 

その確証を掴むために部屋に籠るんだ。

 

くれぐれもドアの前で僕の気を散らすようなことはしないように…

 

わかってるね?絶対に、だよ。

 

ではでは。

 

 

 

やっと帰って来たと思ったら、以前に増して頭がおかしくなってる…

 

なんてこった…もうこのブログも終わりだよ…

 

 

教官…

 

そういう伏線の張り方はホントやめてください ( 困 )。

 

 

 

 

 

 

つづく

 

 

 

 

 

 

 

 

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