そもそも「スリー・ビルボード ミズーリ州エビングの郊外」って、どういう意味?〜『THREE BILLBOARDS OUTSIDE EBBING, MISSOURI』徹底解説1

  • 2018.11.23 Friday
  • 15:44

 

 

 

 

 

さて、2018年上半期の映画界の話題を『SHAPE OF WATER』と二分した話題作『THREE BILLBOARDS OUTSIDE EBBING, MISSOURI』(邦題:スリー・ビルボード)を解説するよ。

 

例によってネタバレとか全然気にせずに進めていくんで、映画を未見の方は御注意を。

 

でも僕の解説を読んでから観たほうが絶対面白いと思います。

 

 

 

ええ!?

 

『Come Rain or Come Shine』徹底解説番外編『雨に唄えば』をやるんじゃなかったの!?

 

前回*そう予告したじゃんか!

 

(*前回:『あめふり』徹底考察)

 

 

また中断して別のやつ始めるんか?

 

これで何個目や?

 

Dr. Seussの『グリンチ』徹底解説…

 

ジョニー・マーサーの名曲徹底解説…

 

イサク・ディネーセン『バベットの晩餐会』徹底解説…

 

 

 

まだあるよ!

 

コーエン兄弟初期作品徹底解説…

 

カズオ・イシグロ『夜想曲集』徹底解説…

 

 

これも忘れてもらっては困るな。

 

クリストファー・ノーラン徹底解説

 

 

お前がドヤ顔で言うな!

 

 

2019年は忙しくなりそうだな…

 

こんなの書いてても1円にもならないのに。

 

 

好きでやってるんでしょ…

 

表の仕事では書けないから…

 

 

まあそうなんだけど(笑)

 

さて、この映画は欧米で高く評価され、数々の賞を受賞した。

 

 

「怒りは、さらに激しい怒りを生み出す。だから冷静になろう」っちゅうテーマやさかいな。

 

混迷する中東情勢や、欧米における難民・移民問題、そして根強い人種差別などに向けた痛烈なメッセージやで。

 

 

そのへんのことは、こちらを見てもらえば十分だ。

 

「スリー・ビルボード」のウィキでストーリーも確認できるし、多くの人が実に気持ちのこもった解説記事を書いている。

 

『スリー・ビルボード』検索ページ


 

じゃあもうわざわざやる必要がないじゃんか。

 

人が既に書いてることは書かない主義なんでしょ?

 

 

だから書くんだよ。

 

 

へ?

 

 

この映画って、あれだけ怒りに燃えていた主人公が、一縷の望みであった最後の容疑者が「シロ」だと判明して、絶望を越えて「もういいや」って感じのムードになるところで終わるんだ。

 

脱力ムードでね…

 

 

ええやんけ。

 

怒りは、さらなる怒りを生み出すだけや。

 

 

でもさ、冷静になってよく考えてみて。

 

もし自分が主人公の立場だったら「もういいや」って思えるかな?

 

自分の娘がレイプされて、焼死体で見つかったんだよ?

 

しかもなぜか警察は全く捜査してくれなくて、それに対して署長に抗議したら、町全体から「空気読めない人」扱いされてしまうんだよ?

 

それが何年も続けば根負けして「もういいや」ってなるかもだけど、たった1年で諦めちゃうかな?

 

 

そう言われてみれば…そうやな…

 

 

しかも犯人の手掛りはゼロ…

 

よくよく考えてみれば、あの主人公のママさん、可哀想…

 

ちょっと「やりすぎ」だったけど…

 

 

そこが「罠」なんだ。

 

この映画最大の仕掛けは、観客に対してフランシス・マクドーマンド演じる母親ミルドレッドを、あたかも「怒りに狂って暴走する人物」のように思わせることなんだよね。

 

でも冷静に考えてみると、彼女の怒りは正当なものなんだ。

 

たしかに警察署への放火だけは、ちょっとやり過ぎだったけど(苦笑)

 

脚本を書いて監督もしたマーティン・マクドナーが天才的だったから、観客はすっかり騙されてしまうんだよ…

 

ビル・ウィロビー署長を尊敬するあまり「署長を批判するお前こそアタマがオカシイ!」と考えたエビングの住民みたいにね…

 

 

せやけどミルドレッドの放送禁止用語連発は、正直ワイでも引いたで。

 

 

でも、それは彼女だけじゃなかったよね?

 

他の主要登場人物も同じだった。高潔な人だと尊敬されているウィロビー署長もね。

 

ミルドレッドもウィロビー署長も、子供の前でNGワードを連発していたんだ。

 

しかも、ミルドレッドの子供はもう高校生だからわかるけど、ウィロビー署長の子供はまだ6歳前後だよ?

 

なぜ男性はOKで女性はダメなのかな?

 

偉い人が暴言を吐くのはOKで、庶民が同じことをやるとクズ扱いなの?

 

 

そ、それは…

 

 

これこそがこの映画の最も重要なテーマなんだ。

 

似たようなことは現実社会でもたくさんあるよね。

 

権力や影響力をもつ人物が間違ったことをしたり暴言を吐いても、その人物を崇拝する人たちは何も疑問に感じない…

 

だけど彼らは、その人物を批判する人には激しく怒りを感じ、徹底的に叩く…

 

「あんなに偉大な人を批判するお前は悪者だ!」ってね…

 

 

ああ!あるある!

 

それって…

 

 

え?

 

 

トランプさんや安倍首相を批判すると、そうなるんだよね。

 

 

あ、そうだね…

 

 

どないしたんや?冷や汗かいて…

 

 

い、いや…

 

別の例を出されるかと思って…

 

それで命を落とした人もいるからね…

 

 

 

 

さ、さて…解説を始めようか…

 

まずはタイトルの意味から…

 

 

『三枚の広告看板』!以上!

 

解説の必要なし!

 

 

それはどうかな?

 

 

うわ!だ、誰!?

 

 

我々は公園兄弟。

 

向かって左側、ショートヘアーが弟「山下」で…

 

右側のダンディなマフラーが兄「上野」だ…

 

くれぐれも音読みはしないでくれ。

 

 

山下・公園と上野・公園…?

 

でもその姿、どっかで見たような…

 

 

気のせいだろう。こんな兄弟は世界中にゴロゴロしている。

 

だよな、DUDE?

 

 

ですね、DUDE。

 

 

でゅーど?

 

 

おかえもんと俺たちは、ボンクラ(DUDE)仲間なんだ。

 

 

このシリーズでの僕は、『ムー』時代の樹木希林をリスペクトする名探偵「金田三(かねたさん)耕助」なんです。

 

お間違いなく…

 

 

お前はやっぱりナイスDUDEだな(笑)

 

しかしこっちの二人は、シャレにならないDUDEのようだ…

 

まさに重度のDUDE(笑)

 

 

なぬ!?

 

 

よく考えろ。

 

この映画のタイトルは『THREE BILLBOARDS OUTSIDE EBBING, MISSOURI』だ。

 

『THREE BILLBOARDS』ではない。

 

 

でも邦題の『スリー・ビルボード』のほうがスッキリしてるじゃんか。

 

「ミズーリ州エビングの郊外」って、別に要らないよね?

 

しかも「エビング」って町は、架空の町なんでしょ?

 

 

確かに架空の地名だ。

 

 

じゃあ「カニング」でもいいってことだよね!

 

ウェーイ!カーモン・ベイビー・アメリカ!

 

We love KANING!

 

We Japanese are the most KANING lover people in the world!

 

 

 

君たち、やめてくれないか…

 

日本の恥だよ…

 

 

なんですと!?

 

 

あの町の名前が「エビング」であることには重要な意味があるんだ…

 

そしてその名がタイトルに入ってることが、映画最大のキーポイントなんだよ…

 

 

 

なぬ!?

 

なぜ「カニング」じゃダメなんですか!?

 

なぜ「エビング」じゃなきゃいけないんですか!

 

 

 

Why Japanese people?

 

なぜ気付かないのだ?

 

『THREE BILLBOARDS OUTSIDE EBBING, MISSOURI』で「この映画は、こういう映画ですよ」という説明になっているのに、なぜ途中でぶった切る?

 

 

 

へ?

 

 

それでは、名探偵「金田三耕助」が解説しよう…

 

この映画を理解する上での最重要ポイントは、

 

ウディ・ハレルソン演じるビル・ウィロビー署長が「どんな人物であるか」ということを見誤らないようにする

 

というところにある…

 

 

 

 

 

え?主役はフランシス・マクドーマンド演じるミルドレッドでしょ?

 

 

 

一応はそうなっているけど、この物語の真の主役はビル・ウィロビー署長だ。

 

 

 

ええ!?

 

 

まさに、その通り…

 

他の登場人物は、彼の周囲で振り回されるだけの、愚かで悲しい存在にすぎない…

 

 

 

そ、そうなん!?

 

 

脚本・監督を務めたマーティン・マクドナーは、様々な手法を使って観客をミスリードさせようとしているからね…

 

 

Martin McDonagh(1970−)

 

彼は、実際に現実社会で起こっているようなことを、この映画の中で再現してみせているんだ…

 

そういう意味では、非常に怖い映画だといえる…

 

でもマーティン・マクドナーは、決して絶望しているわけではない…

 

嘘と欺瞞だらけの世の中だけど、真実を探そうと思えば、実は「目の前」にあったりするんだよ…ってことを伝えようとしたんだ…

 

だから彼はタイトルと冒頭シーンに、ちょっとした「仕掛け」を施した…

 

世間の空気に流されず、常に物事の本質を見ようとしている人のためにね…

 

 

 

まどろっこしい!早く教えろ!

 

 

まだわからんか?

 

「THREE BILLBOARDS」は「THREE BILL BOARDS」なんだよ。

 

「ビル(ウィロビー)にまつわる三枚の掲示板」という意味になってるんだ。

 

 

 

へ?


 

そして「OUTSIDE EBBING」は「EBBING」が「EBB(引き潮・衰弱)」の現在進行形だから…

 

「衰弱していくこと以外は」という意味なんだね。

 

 

「エビ」じゃなくて「エブ」?

 

 

さらに「MISSOURI」は「MISS OUR I」…

 

つまり「見誤る、我々、私は」という意味になっている…

 

そしてこれらを全部つなげると…

 

THREE BILL BOARDS OUTSIDE EBBING, MISS OUR I

ビルにまつわる三枚の掲示板(衰弱していくこと以外)を、私を含め我々は見誤る

 

という意味になっているんだね…

 

ビル・ウィロビー署長が病気で衰弱していること以外は騙されちゃダメ、ってことなんだよ。

 

 

だからタイトルをカットしてはいけないし、「カニング」でもダメなんだ。

 

わかったか、君たち。

 

 

たしかに…

 

 

では、もうその被り物を脱ぎたまえ。

 

我々は甲殻類が苦手なんだ。

 

 

すっかり脱ぐのを忘れてた…ごめんなさい…

 

でも「ビル・ウィロビー署長を見誤る」って、どうゆうこと?

 

 

そこをどう解説していこうか悩んでるところなんだ。

 

プランは3つある。

 

 

プラン?

 

 

|り放題プラン(全シーン全セリフ解説)全30回〜∞

 

△覆辰箸プラン(要点を解説)全5〜10回

 

おいそぎプラン(うわべだけ解説)全3回

 

どれを選ぶかによって、解説の仕方が変わってくる。

 

ちなみに提示されている回数は目安であって、その範囲内で必ず終わることを約束するものではない…


 

今回はタイトルだけで終わりそうな勢いだから、すでには無理っぽいよな…

 

そして,牢弁してほしいし…

 

もう残された選択肢は△靴ない…

 

 

「なっとくプラン」だね。了解。

 

このプランでは、ここで結論を先に言っておくことになっている。


へ?

 

 

ミルドレッドの娘アンジェラをレイプして殺害し…

 

さらに死体を焼いたのは…

 

 

 

ビル・ウィロビー署長である。

 

 

 

ええええ〜〜〜!?!?

 

 

なぜ驚くんだ?

 

映画の冒頭シーンでもそう描かれているし、それを示すセリフや行動もたくさん出て来るというのに…


 

でも、なぜ…?

 

 

そのへんを次回から、物語を追って解説していこうと思う。

 

というか、ウィロビー署長が犯人であることは、映画が始まってから10分も経たないうちに示され、その後の20分の中の言動によって明白にされるんだけどね…

 

つまり映画の冒頭30分の中で、きちんと観客に対して「ウィロビー署長が犯人」ということが描かれるんだ…

 

だけど不思議と見逃してしまう仕掛けになってる…

 

「誰もが尊敬するような白人男性は嘘をつかない」

 

「男に楯突く女は生意気」

 

という思い込みが僕たちの中のどこかにあるからだ…

 

怖いよね、先入観や印象操作ってやつは…

 

 

この映画は、観る者がその恐ろしさにハタと気づき、改めて自戒の念を抱くように作られているのだ。

 

ボケっとしてるとエビングの住人と同じことになってしまうけどな…

 

 

だからトンデモナイ映画なのか…

 

 

それでは、謎解きはディナーのあとに。

 

 

なんだか今夜はエビが食べたくなっちゃったな…

 

どうだろう、僕と一緒にエビングしない?

 

 

 

Yes, We love EBBING!

 

Let's enjoy EBBING TIME!

 

 

さっきは「日本人ならカニだよね」って言ってなかった?

 

おべっか?ごますり?

 

 

仕方がないんだニッポン人!

 

 

 

しかし君たちはいつもこんなふうに解説を進めているのかね?

 

 

ここだけの話ですけど、おかえもんって超がつくほどの照れ屋さんだから、まじめで重いテーマな時ほどこういう風にふざけてバカなふりしちゃうんです…

 

 

ははは、わかる。それが真性DUDEの姿だ。

 

 

なんか言った?

 

 

いやいや、こっちの話(笑)

 

うちらはライチャス兄弟の『EBB TIDE』でも聴いて待ってるとしようか。

 

これがホントの「エビ態度」なんちゃって。

 

 

 

 

 

 

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