「雨を《主のめぐみ・降臨》の意味で使ってるっぽい日本の《隠れゴスペル》歌謡曲特集」〜ジョニー・マーサー『Come Rain or Come Shine』番外編

  • 2018.11.20 Tuesday
  • 22:57

 

 

 

 

 

まいどォ!出場停止が明けたで!

 

お前らワイがおらんくて心細かったやろ!

 

どこや?淋しい熱帯魚ちゃんたちは!?

 

 

おかえり、ナンボク…

 

 

なんで傘なんか差しとんねん?

 

ここ室内やで。

 

 

ああ…

 

前回をちゃんと読んでないのか…

 

 

前回?ん?雨?

 

 

彼の出演回は…

 

はじまりがいつも雨なんだよね…

 

 

ぬお〜〜〜!?

 

 

おっす。

 

 

待ってましたよ!傘を準備して(笑)

 

 

何やったんや、さっきの雨は…

 

っちゅうか誰やねん、この兄ちゃん!?

 

 

俺の名はアサッテカ。

 

昨日でもなく今日でもなく、そして明日でもなく、アサッテカ。

 

 

なんやその「あさっての方向」みたいな口上は!

 

 

彼は泣く子も黙る武装警察隊のエース隊員だから、口のきき方には気を付けたほうがいいよ。

 

 

よろしく、メカドック。

 

 

誰がメカドックやねん。ワイは生身の鶴やっちゅうの…

 

 

さて、今回はジョニー・マーサー『Come Rain or Come Shine』の番外編として、雨を《主のめぐみ・降臨》の意味で使ってるっぽい、日本の”隠れゴスペル”歌謡曲を特集するよ。

 

 

このシリーズ、なんだか「隠れキリシタン」みたいでドキドキする。

 

 

そのうち世界文化遺産になったりしてな。

 

 

これまで、サザエさんのエンディングテーマ『サザエさん一家』や、一休さんのエンディングテーマ『ははうえさま』、そして森山直太朗の『明けない夜はないってことを明けない夜に考えていた』などを紹介してきたね。

 

だけど、その元祖にして最高傑作とも言うべき大事な曲の存在を忘れていた。

 

まずはその曲の話から始めようか…

 

 

雨を《主のめぐみ・降臨》として使っとる日本の歌謡曲といえば、これをおいて他にないやろ!

 

ASKAの『はじまりはいつも雨』こそが、日本の雨系隠れゴスペルソングの最高傑作や!

 

 

 

空気読めよ…

 

どう考えてもこの歌が、今回のクライマックスになる流れでしょ…

 

 

ハァ?なんでや?

 

 

お前は本当に、まいっちんぐだな。

 

 

人を町子先生みたいに言うな!このグラサン野郎!

 

 

町子じゃなくてマチコだよ。

 

 

ああ…

 

オッサンが増えて昭和トークに拍車がかかってるよ…

 

ちょうウザい…

 

 

死刑!


 

ふざけるのは、それくらいにして頂戴。

 

ただでさえ「話が遅い」「関係ないネタが多過ぎる」「ギャグが古い」って言われてるんだから。

 

 

そうだぜ。

 

ぼやぼやしてると日が暮れて、さらに夜まで明けて、見上げたらモーニングムーンなんてことになっちまう…

 

 

どっかで聞いたことあるセリフやな。

 

 

さて、雨を《主の恵・降臨》というポジティブな意味で使っている日本の歌で、その元祖ともいえる超有名ソングって、何だかわかるかな?

 

 

なんだろう?

 

 

雨が降って超ウキウキになる歌だぜ。

 

君も小さい頃、長靴はいて傘をさしてその歌を歌いながら、雨の中をはしゃぎまわった経験があるはずだ。

 

 

傘をさして、雨の中を?

 

 

わかった!コレや!

 

 

 

それ次回のネタだから、ここで出すのやめてくれる…?

 

 

ああ!もしかしてこの歌!?

 

 

 

SAY YES!

 

 

でもこれが《隠れゴスペルソング》なの?

 

『あめふり』って、日本を代表する童謡じゃんか。

 

 

そうだよ。

 

だけど天才作詞家・北原白秋とこの僕を甘く見てもらったら困るね。

 

白秋はトンデモナイ物語をこの歌の中に落とし込んでいるんだよ…

 

北原白秋(1885−1942)

 

 

トンデモナイ物語?この歌詞が?

 

 

傘を忘れた少年Aのところに、オカンが傘を持って来て…

 

一緒に帰ろうとしたら、雨の中で泣いとる子がおって…

 

少年Aは殊勝にもオカンが届けてくれた傘を貸してやる…

 

っちゅう感動的な唄やんけ…

 

あめあめ ふれふれ かあさんが
じゃのめで おむかい うれしいな
ピッチピッチ チャップチャップ
ランランラン

 

かけましょ かばんを かあさんの
あとから ゆこゆこ かねがなる
PP CC LLL

 

あらあら あのこは ずぶぬれだ
やなぎの ねかたで ないている
PP CC LLL

 

かあさん ぼくのを かしましょか
きみきみ このかさ さしたまえ
PP CC LLL

 

ぼくなら いいんだ かあさんの
おおきな じゃのめに はいってく
PP CC LLL

 

 

なぜ深く歌詞を咀嚼せずに、そうやって安易なストーリーに決めつけるかな?

 

歌詞をよく読み込めば、おのずと違った状況や光景が見えてくるはずだ…

 

 

違った光景?

 

 

まずは1番から見ていこう。

 

あめあめ ふれふれ かあさんが

じゃのめで おむかい うれしいな
ピッチピッチ チャップチャップ
ランランラン

 

 

ところで「じゃのめ」って何?

 

ミシン?

 

 

なんでやねん。傘のことや、傘!

 

ワイの丹頂みたく天辺に丸い印のある和傘のことや!

 

形がヘビの目ェみたいやさかい「蛇の目」っちゅうんやで!

 

 

 

ええ〜〜?

 

どう見てもコイノボリの目じゃんか。

 

ヘビって言うより「魚の目」だよ。だってヘビの目って、こうじゃん!

 

 

 

アホか!ジャノメはジャノメや!

 

昔からそうと決まっとるんや!

 

 

でもね、ええじゃろうの指摘は、あながち間違いじゃないんだよ…

 

だってこのデザインを英語で何と呼ぶか知ってる?

 

 

英語で?

 

 

「fish eye(魚の目)」だ。

 

そして「fish」と言えば…

 

 

魚?

 

 

ふふふ…

 

1番では主人公のもとに「かあさん」が「じゃのめ(魚)」で現れたんだね…

 

まるで「救世主」のように…

 

だから主人公は「雨の中」で「歓喜の唄PPCCLLL」を歌い出したんだ…

 

 

俺が昔ずぶ濡れだった頃…

 

かあさんは神様で、じゃのめは救世主だった…

 

歓喜の雨に打たれながら、俺は水を得た魚のようにはしゃいでいたっけ…

 

わかるかなァ…?

 

わかんねえだろうなァ…

 

 

松鶴家千とせ師匠!?

 

 

 

お久しぶりです、師匠。

 

『ベイビー・ドライバー』の時以来ですね。

 

映画『ベイビー・ドライバー』で名曲「BABY DRIVER」が流れないって本当ですか?

 

 

イェ〜ィ。

 

 

じゃあ「じゃのめ」と共に現れた「かあさん」というのは…

 

 

もうこれ以上説明はいらないだろう。

 

名曲『あめふり』は、そういう話になってるんだ。

 

 

それでは2番を。

 

かけましょ かばんを かあさんの
あとから ゆこゆこ かねがなる
ピッチピッチ チャップチャップ
ランランラン

 

主人公は「かばんをかける」んだけど…

 

それが「誰のもの」で「どこに掛ける」のかは不明なんだよね…

 

 

え?

 

お母さんが重そうにしていたから、子供が持ってあげたんだよね?

 

 

またまた何でそう決めつける?

 

こうも読めるんじゃないかな?

 

かけましょ かばんを

かあさんの あとから ゆこゆこ

かねがなる

 

 

《かばん》を掛けて、オカンのあとをついて行くっちゅうことか?

 

どうゆうこっちゃ?

 

 

《かばん》というのは、救世主イエスが背負った十字架、つまり《人類の原罪》のことなんだね。

 

だから「かけましょ かばんを」というのは「架けましょう、十字架を」という意味になってるんだ。

 

そしてイエスが人類の重荷である原罪という十字架を背負って死んだことで、そこに道がひらけた…

 

残された人々は、イエスの通った道を、あとから進むというわけ…

 

 

うわあ…マジですか…

 

 

カ〜ネが鳴るから、か〜えろ。イエ〜ィ。

 

 

さようなら〜!師匠〜!お元気で〜!

 

 

では3番にいくよ。第三の人物の登場だ…

 

あらあら あのこは ずぶぬれだ
やなぎの ねかたで ないている
ピッチピッチ チャップチャップ
ランランラン

 

 

ずぶ濡れで泣いてる可哀想な子だね…

 

でも何で柳の下で泣いてるの?

 

もしかして…幽霊とか?

 

 

なんでやねん。

 

「雨に泣く」といえば「柳」と決まっとるやろ!

 

 

 

それ「柳ジョージ」が歌う「雨に泣いてる」でしょ…

 

柳の木は出て来ないよ…

 

 

「柳の木の下で泣く」ってのは、聖書が由来なんだよ。

 

かつてユダヤ人がカナンの地を追われバビロンに捕囚された時、ユーフラテスの川岸の柳の木の下で故郷を想って泣いたことが始まりなんだ…

 

 

この歌で有名だな。

 

 

 

そうだったのか!

 

 

そして柳は、聖書に出て来る超有名な人物が、首を吊って死んだことでも知られている…

 

その人物は、自分の師を裏切ってしまい、取り返しのつかない事態を引き起こしてしまった…

 

彼は犯した罪の大きさに苛まれ、柳の木の下で泣き、そのまま首を吊ったんだ…

 

その男の名は、イスカリオテの…

 

 

ああ〜〜!わかりました!

 

その名を最後まで言ってしまうと、またヤヤコシイ人が出て来ちゃう!

 

 

呼びました?

 

 

湯田さん、フライング!

 

 

つまり「柳の下で泣いていた子」ってのは、ユダのことなんだな。

 

 

そして4番で衝撃の展開を迎える…

 

ここで初めて「かさ」という言葉が出て来るんだ…

 

北原白秋、マジ天才…

 

最後の5番まで通して見てみよう…

 

かあさん ぼくのを かしましょか
きみきみ このかさ さしたまえ
ピッチピッチ チャップチャップ
ランランラン

ぼくなら いいんだ かあさんの
おおきな じゃのめに はいってく
ピッチピッチ チャップチャップ
ランランラン​

 

 

なんで「衝撃の展開」なんや?

 

びしょ濡れになって泣いとる裏切り者にも「かさ」を差し出すなんてエエ話やんけ。

 

なんちゅう心の広い奴や。

 

 

じゃあなぜ今まで「かさ」という言葉を使わなかったんだろうか?

 

他は全部「じゃのめ」なのに、なぜここだけ「かさ」なんだろうね?

 

 

そういえば、今まで「かあさん」が主人公の「かさ」を持ってきたなんて歌われてなかったね…

 

うちらが勝手にそう思い込んでただけだ…

 

「じゃのめ」と「かさ」の配置を見ると、白秋は意図的にそうしてる感じだよね…

 

 

そうなんだよ。

 

「かさ」を漢字で書くと、その意図がわかると思う…

 

 

漢字で?

 

「傘」でしょ?

 

 

よく見てみろ。何か他のものに見えないか?

 

ほら…

 

「何か」を挟んで二人が向かい合ってるだろ?

 

 

 

 

 

ああ!

 

じゅ、十字架だァ!

 

 

柳の下で泣いていた子に「十字架刑」を勧めて、自分は「じゃのめ」、つまり「魚」である救世主と行くと言うんだよ…

 

いっけん美談のようで、結構ブラックな物語なんだよね…

 

 

「PPCCLLL」って鼻歌うたっとる場合とちゃうな。

 

 

ピコ太郎かよ。

 

だけどあの国民的童謡が、まさかこんな歌だったとは…

 

ちょっとビックリしちゃった…

 

でもなぜ今まで誰も気付かなかったんだろう…

 

 

少なくとも一人は気付いているよな。

 

 

ですね。

 

 

だ、誰!?

 

 

若き天才ソングライター米津玄師だよ…

 

彼の『あめふり婦人』は、この事実を踏まえて書かれた曲だ…

 

 

 

ホントだ!魚とか子供とかがキーワードとして出て来る!

 

 

でしょ?

 

北原白秋の『あめふり』は日本の《隠れゴスペルソング》の元祖だから、こうして21世紀のアーティストにもリスペクトされているんだ…

 

他にも有名な《隠れゴスペルソング》はあるよね…

 

例えば内山田洋とクールファイブの『長崎は今日も雨だった』とか…

 

 

 

『フィッシュ・ストーリー』って、そのまんま…

 

 

あと、八代亜紀の『雨の慕情』もそうだよね…

 

1番はユダが「イエスに足を洗ってもらったことを思い出す」という歌詞で、2番は「最後の晩餐を思い出して一人で再現する」というストーリーになっている…

 

 

 

確かに、そうゆう歌詞だ…

 

「雨」は「主の愛」で、「私のいい人」は「師イエス」のこと…

 

 

さすが昭和の天才ソングライター阿久悠だ…

 

俺もずいぶんと憧れたもんだぜ…

 

 

そして平成に入って、雨系隠れゴスペルソングの新たな傑作が登場する…

 

それが『はじまりはいつも雨』だ…

 

 

 

何度聴いても、いい歌だよな。

 

いや、聞けば聞くほど深みが増して来る…

 

 

あの…

 

もしかして、あなたは…

 

 

ということで、今回はここまで。

 

次回は「雨を《主のめぐみ》としてポジティブに描いている映画」篇をお届けします。

 

第1回目は『雨に唄えば』を…

 

 

いっそのこと俺たちもジーン・ケリーみたいに豪快にズブ濡れになりながら解説するか?

 

かなり気持ちいいぜ…

 

 

それは勘弁願います!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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